カイ二乗検定 計算ツール

クロス集計表の度数を入力または貼り付けるだけで、カイ二乗検定(独立性の検定)を実行できます。適合度検定にも対応。期待度数、χ²、自由度、p値、Cramér's V と APA 7 形式の報告文をブラウザ内で計算します。

結果
統計量値
χ²3.56
自由度2.00
P値0.169
Cramér's V.17
N120

APAレポート

χ²(2, N = 120) = 3.56, p = .169, V = .17

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カイ二乗検定 計算ツールの使い方

**独立性の検定(分割表)**

1. **独立性の検定** を選び、行数と列数を設定します。Excel や CSV からクロス集計表をそのまま貼り付けることもできます。 2. 各セルに**観測度数**(人数・件数)を入力します。割合や平均値は入力しないでください。 3. 2×2 表の場合は、**イェーツの連続性補正**を使うかどうかを選びます。 4. 期待度数、χ²、自由度、p値、Cramér's V を確認します。期待度数が5未満のセルがあると警告が表示されます。 5. APA 7 形式の報告文をコピーします。

**適合度検定**

1. **適合度検定** を選びます。 2. 各カテゴリの観測度数を入力します。 3. 期待比率(または期待度数)を入力します。一様分布かどうかを調べるなら等しいままで構いません。 4. χ²、自由度、p値を確認します。

データはブラウザ内だけで処理され、アップロードされません。

カイ二乗検定とは?どんなときに使う?

カイ二乗(χ²)検定は、**実際に観測された度数**と、帰無仮説が正しい場合に**期待される度数**とのずれを調べる検定です。

  • **独立性の検定**:2つのカテゴリ変数に関連があるか。例:投薬群/プラセボ群と「改善したかどうか」に関連はあるか。性別と希望する学習スタイルは関係しているか。アンケートのクロス集計の分析で最もよく使われます。
  • **適合度検定**:1つのカテゴリ変数の分布が理論上の比率に合っているか。例:回答者の A/B/C の比率が、母集団で知られている 50%/30%/20% と一致するか。

2つの変数がどちらもカテゴリ変数で、データが互いに独立した個体の度数であるときに使います。連続変数の平均値を比べたい場合は [t検定 計算ツール](/ja/tools/t-test-calculator) を、サンプルの小さい 2×2 表なら [フィッシャーの正確確率検定 計算ツール](/ja/tools/fisher-exact-test-calculator) を検討してください。

前提条件

  • **観測の独立性**:1人(1件)は1つのセルにだけ入ります。同じ人の事前・事後のような対応のあるデータは該当せず、対応のある 2×2 データにはマクネマー検定を使います。
  • **割合ではなく度数を使う**:パーセントに直すと結果が変わります。
  • **期待度数が十分に大きい**:一般的な目安は、すべての期待度数が5以上であること(期待度数5未満のセルが全体の20%以下で、1未満のセルがなければよいとする教科書もあります)。満たさない場合はカテゴリを統合するか、フィッシャーの正確確率検定を使います。
  • **カテゴリは互いに排他的で、すべてを網羅している**こと。

計算式

独立性の仮定のもとでの各セルの期待度数:

`E = 行合計 × 列合計 / N`

検定統計量は、観測度数 O と期待度数 E の差の二乗を E で割って合計したものです。

`χ² = Σ (O − E)² / E`

自由度:r×c 分割表では `df = (r − 1) × (c − 1)`、k カテゴリの適合度検定では `df = k − 1`。

2×2 表のイェーツ補正:`χ² = Σ (|O − E| − 0.5)² / E`。より保守的な結果になります。

効果量 Cramér's V:`V = √( χ² / (N × (min(r, c) − 1)) )`。2×2 表ではファイ係数の絶対値と一致します。

計算例

100人の患者を新しい治療群と対照群に無作為に割り付け、改善の有無を記録しました。

| | 改善 | 改善なし | 合計 | |---|---|---|---| | 治療群 | 30 | 20 | 50 | | 対照群 | 18 | 32 | 50 | | 合計 | 48 | 52 | 100 |

**期待度数**:改善 = 50 × 48 / 100 = 24、改善なし = 50 × 52 / 100 = 26(両群とも同じ)。すべて5以上なので前提を満たしています。

**χ²** = (30 − 24)²/24 + (20 − 26)²/26 + (18 − 24)²/24 + (32 − 26)²/26 = 1.500 + 1.385 + 1.500 + 1.385 = **5.77**

df = (2 − 1)(2 − 1) = 1 で **p = .016**、Cramér's V = √(5.77 / 100) = **0.24** です。

イェーツ補正を使うと χ²(1) = 4.85、p = .028 となり、α = .05 でやはり有意です。

**適合度検定の例**:回答者100人の A/B/C の選択数が 48/35/17 で、期待比率 50%/30%/20% と比べると χ²(2) = 1.36、p = .506。標本の分布はこの比率と有意には異なりません。

結果の解釈と APA 7 での書き方

p < .05 なら、観測度数と期待度数のずれが偶然で通常生じる範囲を超えており、2つの変数に関連があると判断します。どのセルで O と E の差が大きいかを見てパターンを説明しましょう(この例では治療群の改善数が期待より多い)。Cramér's V は関連の強さを表し、Cohen の目安では df = 1 のとき .10 が小、.30 が中、.50 が大です。

APA 7 では自由度とサンプルサイズを書きます。

> カイ二乗検定の結果,群と転帰の間に有意な関連が認められた,χ²(1, *N* = 100) = 5.77, *p* = .016, *V* = .24。治療群の改善率(60%)は対照群(36%)より高かった。

クロス集計表だけでなく元のデータセットが手元にあるなら、Data2Paper の [Generate Paper(論文生成)](/ja/generate-paper) で分析から表・図・考察を含む論文の下書きまで作成できます。前半部分は無料でプレビューできます。

よくある間違い

  • 度数ではなく**割合や平均値**を入力してしまう。
  • **同じ回答者を複数回数える**(複数回答の設問をそのまま検定するなど)。
  • **期待度数5未満**の警告を無視する。
  • χ² だけを報告し、**自由度・N・効果量**を書かない。
  • 有意なカイ二乗検定を**因果関係**の証拠とみなす(観察データでは関連しか言えません)。
  • 同じデータで多数のカイ二乗検定を行い、多重比較の調整をしない。

論文に報告された χ² 値から p値だけ知りたいときは、[p値 計算ツール](/ja/tools/p-value-calculator) が便利です。

FAQ

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